新海誠から考える令和の想像力──セカイからレイワへ──

Cinemarcheで新しい連載をはじめることになりました。

「新海誠から考える令和の想像力──セカイからレイワへ──」序論
https://cinemarche.net/column/shinkai-1/

2019年7月19日に公開される新海誠監督の最新作『天気の子』。

新元号「令和」を迎えることとあいまって、「レイワの想像力」を垣間見ようとする試論です。

たった1分の予告編に2度も出てくる「セカイ」という言葉。

古い、と思われるかもしれませんが、その言葉を生んだ社会情況が変わったかといえば、そうではないはずです。

つまり「自意識」や「きみとぼく」の関係から、いまだ解放されていないと感じています。

この連載では、二者関係に潜む排除の力=暴力性を乗り越えるための「第三者」の登場が待たれる物語、あるいは時代を考えていきます。

▼連載アーカイブ

【第2回】映画『君の名は。』から新海誠の「セカイ」を輪郭を読む|第1章 第1節

【第3回】新海誠の全作品解説。世界観から倫理観へ|第1章第2節

【第4回】平成の宮崎駿と令和の新海誠。倫理観から恋愛観へ|第2章第1節

【第5回】新海誠『天気の子』予報②から「100パーセントの晴れ女」を解説|第2章第2節

【第6回】『天気の子』RADWIMPS主題歌「愛にできることはまだあるかい」からのテーマ考察|第3章第1節

【第7回】映画『天気の子』の鳥居から祈りの意味を解説|第3章第2説

【第8回】『天気の子』にみるエヴァンゲリオンなどの日本アニメが描いた主人公の「挫折と成熟」への回答|第4章第1節

『天気の子』公開によせて

201907/12

新海誠監督の最新作『天気の子』がいよいよ7月19日に公開されます。 4月からCinemarcheで書きはじめた“新海誠論”も、公開前の段階では、ここで一区切りをつけました。 ▼第7回映画『天気の子』の鳥居から祈りの意味を…

エレカシにみる30代の心──新海誠論の補足として──

201907/02

Cinemarcheで“新海誠論”を書いているのだが、新海監督のオリジナリティやその作品の可能性を考えるうえでいま、「愛」という領域に踏み入れてしまっている。 “しまっている”とわざわざ困ったふうにいうのは、それが言葉で…

チョコとビールと梅雨入り宣言

201906/07

6月7日のきょう、関東甲信越地方の梅雨入りが発表された。 新海誠論を書いていることもあり、今年はそんなに雨が嫌いではない。 『言の葉の庭』(2013)では、雨空は恋模様を見事に映しだしていた。 そして、クライマックスに流…