妻鹿日記(69)対策会議5
202003/23
妻しか(鹿)日記
登場人物: 妻…妻 私…鹿
第69回:妻としかできない
* * *
「デマ」でトイレットペーパーが消えたという。
しかし、街中探してもないという「現実」が、たしかにある。
デマであれば信じなければいいだけの話だが、この度の事態は、“信じる(ふりをした)者”が救われているのである。
清く生きようとする妻鹿は、出遅れてしまった。清さで、尻は拭えぬ。
鹿「ペーパー!」
妻「ペーパー!」
われわれは、戦後闇市に生きた人々のように、生きるためのなにかを解き放った。
狙いはタワマン。バカみたいな戸数があるタワマンには、バカみたいな数のトイレがあり、そこにはその需要を支える流通の仕組みがあるはずだ!
電車で移動し、●サコで降りる。われわれの住むム●コとは、大きく雰囲気(金)が違うほうのムサ●だ。
鹿「発見!」
妻「確保!」
やはり、とある大手スーパーにあった。いくぞー! 引っ捕らえろ!!
おとなしく、1人1個の個数制限に従い、2つ買った妻鹿。
ほかの買い物をつづけるため、人生ではじめてトイレットペーパーをコインロッカーに預けた。
鹿「撤収!」
妻「撤収!」
戦利品を抱え、盗人の目に怯えながら、家路についた。
[…] 乗り換え駅で途中下車し、大手スーパーに立ち寄りトイレットペーパーを買って帰った。 […]
[…] トイレットペーパー問題を経験した身からすると、デマをスルーしていると、すぐに無視できない現実がやってくる。 […]