引っ越し見聞録⑤

201908/16



武蔵小山周辺は、庶民的なお店からお洒落なショップまでなんでもあって、買い物には困らない。

もともと出不精ではあったが、引っ越してからはずいぶんと動くようになった。

日用品の買い出しのときなどは、ただ文字どおりついていく。

この感じ、なにかに似ているなと思ったら、RPGのそれだ。

たとえば「ポケットモンスター ピカチュウ」のピカチュウのような。

こどものころゲームボーイでやった


そいつはモンスターボールには入らず、たえずサトシの後ろにいる。

振り返れば、奴がいる。


「ここに行こう」と言われてついていくと、かならずおもしろい発見がある。

自転車をすこしこいで目黒通りにでると、おしゃれーな店に出会える。

ホテル・ダイニング&カフェ・レンタルスタジオ・ギャラリー&ショップ。情報過多。


ホテルをリノベートした複合施設の「CLASKA(クラスカ)」では、ギャラリーで“木彫りの熊の世界”をやっていて、1階のレストランでは“炭酸の入ったホワイトチョコソース”を食す。

食べるとピリピリする



あまりにも情報量が多い。

だいたい、おしゃれーな雰囲気がある目黒側では、ぼくは借りてきた猫のようになってしまう。

それでも、ピカチュウのようについていく。

ピカチュウに話しかけられる。感動した。


品川区側になると昔ながらの商店街があって、焼き鳥などを持ちかえったりする。

鳥勇。持ち帰り可。



この幅の広さがまたいい。

じぶんは、ひとりでしか行動できないと思っていた。

それは、プライベートを優先したいという気持ちがあったからだと思う。

でもその考えは間違いであることに気づいた。

行動をともにすることで、プライベートが“なくなる”のではなく、プライベートがより“増える”。

そこがどこであろうと、だれかとともに過ごす時間は、じぶんを豊かにしてくれる。

当たり前かもしれないが、一概に「ひとり=じぶんの時間」とは言えないわけだ。

むしろ、じぶんらしい“ひとり”になるためには、じぶん以外の“だれか”の存在が必要である、というのが実際だろう。

だからきょうもピカチュウのようについていく。

いつも「ピッカッチュー」しか言わない

“引っ越し見聞録⑤” への2件のフィードバック

  1. […] また、すでに引っ越しは済ませており、目黒線の武蔵小山に居を構えました。 […]

  2. […] と、スーパーで妻のうしろをピカチュウのようについているとき、思った。 […]

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