妻鹿日記(219)琴線に触れたらそれはロック
202508/26
妻しか(鹿)日記
登場人物:私…鹿 妻…妻
第219回:妻としか聴かない その2
* * *
“若者もすなるれこーどといふものを、鹿もしてみむとてするなり。”
レコードが再びブームになっているらしい。中古市場だけではなく、生産枚数も伸びているというのだから驚きだ。確かに久しぶりにCDショップに足を運んでみたら、フロアの一角がレコードコーナーになっていた。
さすがに現代のアーティストの新譜をわざわざアナログ盤で買い求めるのはどうなんだろう? と思ったが、試しに街に繰り出してみた。
この場合の「街」とはすなわち「新宿」である。インバウンドの波にも負けず、あるいはその波に乗ってか、ディスクユニオン健在である。
老若男女問わずレコードをコトコトコト……(すばやくジャケットを確認する様子)
まあまあ値上がりを感じた。ただ、いわゆる名盤やオリジナル盤でなければ安いものは安い。特に鹿は“こんなのロックじゃねえ、イージーリスニングだ”と言われそうな曲も普通に好きなので、何枚かはリーズナブルに入手。あとはお目当ての新譜(未開封中古)を見つけ、引き上げた。
で、聴いてみたらこれはいいね! 少なくともサブスクの配信よりは厚みのあるサウンドを味わえた。ノイズもほとんどない。レコードでパチパチ鳴らない体験も新鮮だった。
結論:若者人気もうなずける。
若い人々にとっては少し値が張るのが大変だろうけど、“権威増し”のタイトルを避け、大衆的だなんだと過小評価されている「自分の名盤」を見つけられれば、お手頃に豊かな音に浸かれるかもしれない。
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