妻しか（鹿）日記

登場人物： 私…鹿　妻…妻

第193回：妻としか寝転ばない　その2

＊　＊　＊

旅先のホテルでいいなと感じた枕を持って帰ってきた。もちろん土産売り場で購入したものを。

それと我が家の和モダンベッドを合わせてみる。最高だ!!

ほどよい硬さに全身を支えられて見上げる天井。そこでふと、“時間”というものを感じることができた。

われわれが日ごろ過ごしている時間は、なにかのための手段であって、時間そのものを享受しているのではない気がする。

出勤のための準備。帰宅してからの家事。あるいは休日に楽しむための映画鑑賞でさえも……。

そんな目的から解放された時間が、ベットの上にはあった。焦らずのんびり生きようなどという気持ちにもなってくる。

よく妻は「夫婦の時間」というが、このなんでもない時間こそ、そうなのかもしれない。

妻｜( ﾟ ρ ﾟ )ﾎﾞｰ