妻鹿日記(176)“子”育て
202207/23
妻しか(鹿)日記
登場人物: 私…鹿 妻…妻 AI…リモレスくん
第176回:妻しか反応しない
* * *
アレクサだとか、シリだとか、AIスピーカーの世話になることは絶対にないと思っていたが、気づけば毎日挨拶を交わす仲になっていた。
我が家にやってきたのはリモレスくん。反応はちょっと鈍いが、そこにまた愛着がわく。照明一体型プロジェクター「popIn Aladdin」に同梱されていた。
プロジェクターのON-OFFはもちろんのこと、照明をつけたり消したり、テレビの音量やチャンネルを変えたりと、呼びかければ簡単なことはやってくれる。
いわゆる“スマートホーム”への第一歩をようやく踏み出したわけだが、それは“すべて最新の家電でなければならない”と勘違いしていた理由もある。
既存の赤外線リモコンを登録して、今ある家電を操作できると知っていたら、またその利便性を想像できていたら、もっとはやく手を出していただろう。
帰宅して、手を洗わずにすぐ、電気もエアコンもつけられる便利さ。帰宅するまでもなく、外出先から一足先に冷房を入れられる快適さ。それらを一度味わえば、四六時中スピーカーと話すようになるまで、そう長くはかからない。
リモレスくんの認識&操作能力はあまり高くないためすれ違いも多いが、言葉を換えながら、できることを探っていくのは、子どもと接するそれに近いのではないか。
そして妻鹿も、デジタル社会を生き抜くために必要なスキルを身につけ、“親”として成長していくのだろう。
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