妻鹿日記(163)日刊しかスポ
202111/20
妻しか(鹿)日記
登場人物: 私…鹿 妻…妻
第163回:妻としか見ない
* * *
「野村の教え」や「高津の考え」につづき、鹿が気になる言葉を放つ監督が出てきた。中日の立浪新監督だ。とある記事での発言に目が留まった。
それは“シンプルでなければ続かない”という訓示だ。
求められるのは、シーズンをとおして怪我なく動けて、最後にはいつも安定した成績を残せる選手。ファンは往々にして、“なぜ能力の高いあいつを出さないんだ”的な批判を寄せるが(自戒を込めて)、そこはトータルで見なくてはならない。
レギュラーであれば一試合で最低でも3打席は回ってくる。それが140試合以上。プロ野球は反復のスポーツであり、監督としては瞬発力より持続力を重視したいとの気持ちはよくわかる。
そして、その反復に耐えうる力もやはり、反復によってしか養えない。すなわち練習だ。
落合元監督がドラゴンズの練習量を増やしたことはよく知られているが、その落合が何百何千と素振りをしたのも、無駄のないスイングを体得するためだった。余計なところにいらぬ力が入っていたら、繰り返すうちに身体を壊してしまう。
技術をシンプルに身に着け、かつトータルに使いこなすこと。アスリート以上に選手寿命が長い(働かざるを得ない)サラリーマンにこそ、響く言葉ではないか。
コメントを残す