妻鹿日記(161)不肖の鹿
202110/20
妻しか(鹿)日記
登場人物: 私…鹿 妻…妻
第161回:妻としか見ない
* * *
勝つ日もあるが、負ける日もある。
好きなチームの試合を見るたびに、この単純明快な真理を突きつけられる。
まあヤクルトのことだが、たとえ首位にいても、落ち着いてみていられない。
点を取られればもう終わったと思うし、そのまま負ければもう、絶望的な気分。
だが勝率でみれば、優勝チームでも毎年だいたい6割前後。10試合で4回は負けるわけだ。
ファンとしてはまず、負けに対する耐性を身につける必要がある。その一方で、“負けに不思議の負けなし”というノムさんの教えに則り、敗因を直視する姿勢が求められる。
ちなみに96敗(勝率.319)したシーズンは、あまり一喜一憂しなかった。数少ない勝ちが、我々を歓喜させていたのだ。
いま、追われる身になって、勝利の怖さを味わっている。それは来たるべき敗北への序章なのではないかと…。
もちろん、この恐怖は選手がいちばん感じていることだろう。加えて、自分が結果を出せなければ、実績と関係なく叩かれる。
ノムさんは「無視・賞賛・非難」の順で選手に接していたという。後者になるほど期待が大きい証。逆に非難されてこそ一流ともいえる。これはファン心理ともおそらく一致している。
負けてだれかを責めたくなるとき、まずは素直にその力量を認め、はたして自分は非難されるほどの実力をもっているのか自問し、謙虚に気持ちを鎮めていきたい。
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