妻鹿日記(146)大きな花は咲かずとも

202104/12
Category : Notes妻鹿日記 Tag :

妻しか(鹿)日記

登場人物: 私…鹿 妻…妻

第146回:妻としか稼がない その2

* * *

仕事の資料を丁寧に作成し、整理する妻をみて、尊敬の念が増した。

スポーツ選手の活躍に勇気づけられることはあまりないが、デスクワーク姿はなにかしら胸を打つものがある。

あぁ、これぞ社会人の鏡。勤労者は美しい。

社会人か否かという線引きは、抑圧的な区別になりかねないのであまり好きではないが、妻の背中をみながら改めてなんだろうと考えた。

そして、文字通りとらえればいいのではないか、と思った。

社会人とは「社会に生きる人」であり、それは行動基準(規範)を「社会」に置ける人をいうのだろう。

つまり“自分がなにをしたいか”ではなく、“社会になにができるか”を自然と考えられるようになったら、“社会人”なのかなあ、と。

それはある種、自分の限界を知った人がとる選択なのかもしれないが、それはそれで成長といえるのではないか。

自己ベストも大事だけど、社会の最適化を目指すための選択も必要だ。

個体はいずれなくなるので、どんな偉業を成し遂げても、それを知として、体験として社会に還元することができなければ、心もとない。

己の限界を迎えてこそ蒔かれる社会の種もある。がんばれ! 社会人!!

コメントを残す