妻鹿日記(124)おうち探し⑪「手付金」

202011/19
Category : Notes妻鹿日記 Tag :

妻しか(鹿)日記

登場人物: 私…鹿 妻…妻

第124回:妻としか住まない その13

* * *

鹿「良い人だった」

妻「出会えてよかった」

これが、売り主さんと売買契約を交わし、ビルを出たときの一言目だった。

物件だけでなく、人柄も最高ときたら、もう言うことなしだ。

いや、こちらが偉そうに言える立場ではまったくないのだが、先方でも好印象をもっていただいたらしく、ありがたい限りである。

われわれも、このマンションに住むにふさわしい人間になろう、立派な人生を送ろうと覚悟を決めた。

そうだ、手付金も相場(物件価格)より低めでご承諾いただいた。

不動さんによれば、やはり手付金の額で買い主を選ぶオーナーもいるのだという。

もう、すべてに感謝するしかない。

とはいえ、鹿にとっては大金。銀行で下ろした札束を数えているときには、「金の魔力」に目がくらんだ。

なんだろう。このえも言われぬ万能感。

鹿|(゜∀。)パーリーパーリーウェーイ

一晩で何百万使いましたみたいな話を聞くにつけ、浅はかだなあと思っていたが、これが彼らを虜にしていたブツだったのか……。

しかし、堅実さ、誠実さこそ、人生で使えるほんとうの“金”なのだと、売り主さんとお話して実感した。

それは人の気持ちを動かすが、金では決して買えないもの。コツコツと“貯金”していくほかない。

妻も鹿も金持ちではないが、そういう貯金があったのだろう。

🐥

次回、やっぱり金か、本審査!! また(ヽ´ω`)の日々!?

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