妻鹿日記(108)チェストー!!
202009/08
妻しか(鹿)日記
登場人物: 私…鹿 妻…妻
第108回:妻としか歌わない
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8月の新刊『力石徹のモデルになった男 天才空手家 山崎照朝』を買った。
偉人や偉業を称えるとき、“まるでマンガのようだ”と表現することがあるが、力石徹、バキ、そして『空手バカ一代』では本人役と“マンガになった”ひとは今の時代めずらしくなった。
「絵になる」というのが、インスタ映えじゃなく、劇画に昇華されていた時代。そこにはドラマが生まれ、ドラマこそ道を説くものであった。
離れ業をYouTubeにアップしてみても、驚かれはするが、心には響かない。人を強さに駆り立てるには、感動が必要だ。
格闘技とは無縁の妻でも、「刃牙」を読んで原画展に足を運んだくらい、強さ×物語の力は大きい。
そんなわけで、久々にアニメ『空手バカ一代』の楽曲を聞いていたら、今さらながらの事実を知った。
エンディング曲「空手道おとこ道」を歌っていたのは、山崎さんご本人だったのか。
あの声なくして伝説のアニソンの地位もなかったと思うが、父鹿にアニメを見せられていたあのころは、プロの歌唱としか聞こえなかった。
王者で、美声で、記者職もこなす。これぞ最強の物語である。
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