コラム執筆『幸福路のチー』
201912/03
Category : Notes ・ 映画道シカミミ見聞録
連載コラム「映画道シカミミ見聞録」が更新されました。
▼第43回|映画『幸福路のチー』あらすじ感想とレビュー評価。台湾の歴史とともに生きるヒントを描く
「幸福路」とは台北郊外に実在する街で、本作ではその名が示す通り“ある幸福への道のり”が描かれています。
また映画体験としても至福の時間を味わうことができ、台湾ニューシネマの作風や、高畑勲監督の『おもひでぽろぽろ』の雰囲気が好きな人には、とくにお薦めの映画です。
幸せとはなにか。問いの容易さのわりには、とても得難い答えです。
一方で黒澤明監督が残した有名な言葉に、このようなものがあります。
僕が撮ってきた映画は、簡単に言えば、なぜ人間は幸せになろうとしないのか、って言いたかったんだろうと思うよ。
問いの立て方をすこし変えると、そもそもひとは幸せになれるのに、なぜ求めようとしないのかという、別の景色がみえてきます。
幸せについて本当に問われているのは、この姿勢なのかもしれません。
『幸福路のチー』はアニメーションならではのイマジネーションで観客を包みこみ、それを実感させてくれます。
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