妻鹿日記(22)ジョーカー2
201910/15
妻しか(鹿)日記
登場人物:妻…妻 私…鹿
特別出演:ジョーカー
第22回:妻しかわからない その5
そんなわけで、ピエロが苦手な妻と『ジョーカー』を観に行ってきたが、妻はジョーカーになりそうな勢いで泣いていた。
もちろん鹿も感動した。一方で、別の面でも胸に響くものがあった。
前評判で『ジョーカー』は誰かと観るよりも、ひとりで鑑賞したほうがいい、という意見をちらほらと見かけた。
また落ち込んでいるときには避けたほうがいい、という声もあった。
しかし実際はそうではなかった。ふたりで、ホアキン・フェニックス扮するジョーカーの孤独な心に、寄り添うことができた。
たとえ結婚しても、いち人間として抱えているものは当然あり、そういった心理はずっと失いたくないと鹿は思っている。
むしろ、心に孤独で寂しいと感じられるスペースがあるからこそ、誰かと一緒にいられる幸せを実感できるのではないか。
生活をともにするまえ、それぞれの人生でそれぞれに感じてきた悲喜こもごもは、相手を形づくってきた大事な要素なのだ。
だから『ジョーカー』を観て、互いに感動できてよかった。
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