妻鹿日記(13)そして笑う

201909/04
Category : Notes妻鹿日記 Tag :

妻しか(鹿)日記

登場人物:妻…妻 私…鹿

第13回:妻しか読まない

* * *

ある日、母鹿と妻が電話しているとき、

検閲はしてませんよ

という妻の声が聞こえてきて、感動した。

表現の自由ほど、物書きにとって重要なことはない。

ただ妻は、その自由な表現物を、鹿の目のまえで読む。

目のまえで、微動だにせず、読んでいる。

表現の自由は、隠れて訴えるものではなく、発表する以上堂々と、真剣に、覚悟をもってやるんだと、いつも教わっている。

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