妻しか（鹿）日記

登場人物： 私…鹿　妻…妻

第114回：妻としか住まない　その5

＊　＊　＊

いきなり資料請求は怖くてできなかったので、建物だけふら～っと見に行く「外見」をしてきた。

街の住人や通りがかりの人を装い、当該物件のまえでちらっと見上げる。

鹿 |дﾟ)ﾁﾗｯ

妻 |дﾟ)ﾁﾗﾁﾗｯ

その一室はすでに空き家だったので、すこしのあいだ眺めることができた。

鹿｜（・∀・）ﾆﾔﾆﾔ

妻｜(￣ー￣)ﾆﾔﾘ

商店街もある。隣駅には人気の●●丘も●子●もある。どんどん夢が膨らんでくる。

と、同時に焦りも生じてくる。こんな駅チカ物件、しかも最上階、すぐに売れてしまうのではないか…。

鹿｜Σ(´∀｀；)

妻｜(；・∀・)

やばい、やばい、どうする！？　問い合わせる？？？

その足で外食しながら、しばし話し合う。

通常は、決断は何晩も寝かせるのが鉄則だ。特に夜は判断力が落ちる。気が大きくなって過ちを犯すことも多いだろう。

だが、中古物件となると基本的に即決が求められることを、これまでの“連敗”から理解しつつあった妻鹿。

スーモに出たと思ったら「掲載終了」の文字が。あの網掛けグレー物件を見る悔しさといったら…。

鹿｜🍺🍺🍺🍺🍺🍺🍺🍺🍺🍺

為せば成る！　なさねば成らぬ！！！

無理やり気を大きくした鹿は、ついに資料請求メールを送ったのであった。

次回、内見につづく…！