2014 1月

第16回別冊スクラップブック『寂しき番町街 / Positively Bancho Street』

201401/24

   麹町に移り住んでから七年が経った。自分の住む街について書いてみようと思う。その前に、ぼくは何でもない通りが好きだ。それは趣のある小路といったものでもなければ、交通の要である幹線道路といったものでもない。住宅と住宅のあいだに張…

シカミミの絵日記13『冬の旅』

201401/19

   Pコートを身にまとい少し足早に風を切って歩き、道端の自販機で買った缶コーヒーを握りしめ、通勤電車にすべり込む。冷気でこわばった顔がだんだんと和らぎ、流れゆく景色をなんとなく見やっていると、このままどこか遠くへ行ってしまいたい…

シカミミの絵日記12『青春のグラス一杯目 / 成人の日に』

201401/13

   毎年のことだが、今日が成人の日だと気づくと、自分がお酒をはじめて飲んだのはいつだったろうかと必死に思いだそうとするも、その味も情景もまったく忘れていてもどかしい気持ちになり、そうだ、とりあえず一杯やろうと新成人あふれる街へ飲…

シカミミの絵日記11『海の向こうと、こちら側』

201401/12

  “星のかわりに 夜ごとことばに火がともる。 生きることほど、人生の疲れを癒してくれるものは、ない。” ウンベルト・サバ    須賀敦子が愛した詩人、サバの一節より。これはミラノを詠んだものらしい。ぼくは海外に行ったこ…

シカミミの絵日記10『追憶のハイスクール01』

201401/09

     高校生といったらコレというアイテムがいくつかある。紙パックやサブバックは良い例だ。その他、学ラン、自転車、弁当箱、色々と思い浮かぶ。そしてそれにまつわる思い出も。放課後のチャイムが鳴り、駐輪所で待ち合わせした恋…